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2010年5月22日土曜日

プランゼット

(PLAN Z)

 五年前の『惑星大怪獣ネガドン』が順調に進化しました(笑)。今回もまた特撮映画大好きな栗津監督の趣味エンジン全開な特撮風CG映画です。

 ビジュアルのみの『9<ナイン> ~9番目の奇妙な人形~』に比べると、きちんとした物語が成立している分、評価したい。
 が、パターンな物語であることに変わりはありませんが。以前より細部に凝り、人物描写もキチンとしており、納得のいく結末ではありますが……。
 やはり基本は「どこかで観たような特撮映画」なのデス。それがコンセプトなのだろうから、意図したとおりと云うべきなのでしょう。つまりバリバリのB級映画。
 ちょっと『インディペンデンス・デイ』ぽい。

 なんとなく八〇年代に大量生産された一話完結のOVAの一本を、セルアニメではなく、CGアニメにしましたという感じですね。
 壮大な設定を冒頭で全部説明し、本編はクライマックスのみという感じ。
 まあ、尺が五七分という短編なので、物語に凝ったひねりなど入れられる筈もない。
 直球ど真ん中オンリー。

 技術的には格段に進歩しているし、破綻もないのですが……。
 早く九〇分を越える劇場用作品を完成させてもらいたいデス。

 今回からモーション・キャプチャーが導入されて人物描写がよりリアルになりました。細かい動作や演技をCGで描くには必須の手法ですねえ。
 登場人物も『ネガドン』の四人から倍増──でも九人だけ──しております。
 しかしナンと云うか、人物描写がリアルになればなるほど、「別にCGでなくてもいいのでは?」と思ってしまいますが(笑)。まぁ、イメージにピッタリの役者をオーディションするのも大変だろうけどなあ。

 このあたりは史郎正宗の『アップルシード』とか『エクスマキナ』みたく、「キャラはアニメ絵だけど、動きだけリアル」とする方式の方が、個人的には馴染みやすいと思うのですが。
 あるいは『アリス・イン・ワンダーランド』みたいに、キャラは役者にして、背景は全部 CGにするとか(これはこれで大変なんでしょうが)。

 主役の声は宮野真守なので、なんとなく『ガンダム00』のイメージが(笑)。
 他にも最近のアニメの声優さんを起用しているが、あまり馴染みがないのう。ナレーションの屋良有作くらいは知ってますが。

 何故か主題歌を元ちとせが歌っており、監督自身のリクエストによるものらしいが、私としては別にそこで有名アーティストを起用しなくても良かったとは思うのですが……。

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