ビジュアルのみの『9<ナイン> ~9番目の奇妙な人形~』に比べると、きちんとした物語が成立している分、評価したい。
が、パターンな物語であることに変わりはありませんが。以前より細部に凝り、人物描写もキチンとしており、納得のいく結末ではありますが……。
やはり基本は「どこかで観たような特撮映画」なのデス。それがコンセプトなのだろうから、意図したとおりと云うべきなのでしょう。つまりバリバリのB級映画。
ちょっと『インディペンデンス・デイ』ぽい。
なんとなく八〇年代に大量生産された一話完結のOVAの一本を、セルアニメではなく、CGアニメにしましたという感じですね。
壮大な設定を冒頭で全部説明し、本編はクライマックスのみという感じ。
まあ、尺が五七分という短編なので、物語に凝ったひねりなど入れられる筈もない。
直球ど真ん中オンリー。
技術的には格段に進歩しているし、破綻もないのですが……。
早く九〇分を越える劇場用作品を完成させてもらいたいデス。
今回からモーション・キャプチャーが導入されて人物描写がよりリアルになりました。細かい動作や演技をCGで描くには必須の手法ですねえ。
登場人物も『ネガドン』の四人から倍増──でも九人だけ──しております。
しかしナンと云うか、人物描写がリアルになればなるほど、「別にCGでなくてもいいのでは?」と思ってしまいますが(笑)。まぁ、イメージにピッタリの役者をオーディションするのも大変だろうけどなあ。
このあたりは史郎正宗の『アップルシード』とか『エクスマキナ』みたく、「キャラはアニメ絵だけど、動きだけリアル」とする方式の方が、個人的には馴染みやすいと思うのですが。
あるいは『アリス・イン・ワンダーランド』みたいに、キャラは役者にして、背景は全部 CGにするとか(これはこれで大変なんでしょうが)。
主役の声は宮野真守なので、なんとなく『ガンダム00』のイメージが(笑)。
他にも最近のアニメの声優さんを起用しているが、あまり馴染みがないのう。ナレーションの屋良有作くらいは知ってますが。
何故か主題歌を元ちとせが歌っており、監督自身のリクエストによるものらしいが、私としては別にそこで有名アーティストを起用しなくても良かったとは思うのですが……。
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