演出はセンス皆無。
脚本は穴だらけ。
ツッコミどころ満載。
客をナメるのも大概にせえや。
もちろん今年のワースト候補ですとも。『アサルトガールズ』とどっちをサイテー映画に選ぶかで悩んでしまうというくらい、ものすごい低次元な作品でした。
まだ二月だというのに、あんまりだ。
俳優さんたちは、それなりに頑張っているように見受けられました。主演の市原隼人もなかなかいいね。もっとちゃんとした役を与えてあげねばイカンでしょう。
他にも、若手の俳優さん達はそれなりに巧い。高岡蒼甫とか渡部豪太とか。
西村雅彦や國村隼も、いかにもな役柄でしたが、短い出番で印象深いです。
この映画をひどいモノにしているのは、ひとえに監督の前田哲でしょう。そして脚本の長谷川隆。
この二人が組んでいる映画はもう観なくていいと思います。きっと『ガキンチョ★ROCK』も『陽気なギャングが地球を回す』もロクなもんじゃあるまい(観てないのにこんなこと云うのは如何なものかとも思いますが)。
特に後者は原作が『アヒルと鴨のコインロッカー』や『ゴールデンスランバー』の伊坂孝太郎なのにねえ。
伊坂孝太郎も可哀想に。自作の映画化にはイマイチ恵まれていないように思われます。
シリアスなサスペンス映画でもなく、やたら人情話なネタを振りまくくせに泣かせる話にはならない。コメディと云うにはベタで寒すぎるギャグがスベりまくり。
いやはや、クスリとも笑えない。苦笑と失笑ばかりが大量生産されるだけでした。
ところで「ザ・ムービー」と銘打つからには、これはTVドラマの劇場版なのか?
元のドラマはそれなりに人気ががあったのでしょうか。映画の低水準な出来を観る限り、とてもそうとは思えぬ。よく企画が通ったものだと思います。
誰かの家で上映会でも催すときに、皆でコキ下ろしながら観れば、それなりに楽しいのでしょうか。
ところどころ早送りにしながら(笑)。
でも私はこんなのDVDリリースされても断じて買うつもりはありません。
道に落ちてても拾いたくないヨ(泣)。
● 余談
昔、道端に『ハーレーダビットソン&マルボロマン』と云う伝説的なダメ映画のビデオが落ちているのを見かけたことがありました。
ミッキー・ロークが坂道を転がり落ち始めた頃の映画ですね。
そのビデオにはレンタル屋のラベルが貼られてありました。間違ってレンタルしてしまった誰かが、鑑賞途中で怒りのあまり放り出したことが察せられました。丁度、マンション脇の道路でしたし、きっと怒りのあまり窓から放り出したのでありましょう。
うんうん。気持ちは判る。痛いほどに。
いずれ『猿ロック』も同じ道を辿ることになるような気がしてなりません。
先日観た『アフタースクール』が良かったからと云って、すべての邦画が良いわけではない。と云うか、『アフタースクール』は例外中の例外であるということを痛感しました(泣)。
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