既に全巻翻訳刊行済みだそうな(ぽるぷ出版)。原作からしてハリポタのパチモノ臭いのですが……。
しかしここまで堂々と「ハリポタの二番煎じですよぉ」と宣言するような題名をつけるとは、いっそ清々しいと云うべきか。
おまけに内容も、ホントにハリポタの二番煎じでした。看板に偽りなし。さすがはクリス・コロンバス監督と云うべきなのか。
胸を張って堂々とパチモノ売られても困るのですが。
よくこんな企画が通るものだと不思議に思います。
企画の貧困さでは日本も負けてはいないが、ハリウッドも相当なものですねえ。
但し、客の入りはいい。映像的には見事なだけに、金の無駄と切り捨てるのもいかがなものか。まぁ虚仮威しなのですけどね。
本作とハリポタを比較しながら論じると興味深いレポートが書けそうな気がします(笑)。
もう色々な設定に共通点がありまくりで、盗作疑惑をかけられても申し開きできないのではないかと思えます。
特にギリシャ神話の神々達が現代社会のあちこちに気付かれることなく潜んでいるあたりが、ハリポタの魔法使い達とよく似ている。神々と人間のハーフである〈デミゴッド〉を訓練する、通称「キャンプ」なんてのは、もうホグワーツ魔法学院のギリシャ版でありましょう。
ところでギリシャの人たちはこの映画を観て、どんな感想を抱くのでしょうか。興味深いので、一度訊いてみたいところです。
おまけに主役が何の努力もせずに、ホイホイ難関をクリアしていくのが信じられません。これがイマドキの「冒険」なのか?
生い立ちが特殊だからって、なんと御都合主義的な。「安直」と云う言葉が実によく似合います。
出演する俳優がそれなりにビッグなだけにモッタイナイ感が漂いまくり。
ゼウス役にショーン・ビーン。
ケイロン役にピアズ・ブロスナン。
メデューサ役にはユマ・サーマンまで。
なんとまあモッタイナイ……。あなた達、少しは仕事を選びましょうよ。
しかしユマ姐さんは、ミラ・ジョボビッチの姉御と並んで、ヘンテコな役が大好きな女優さんだからなあ。
この二人にヘレン・ボナム・カーターを加えれば、凄く豪華なカルト・ファンタジー大作が出来そうな気がします(笑)。
ついでにアテナは『CSI:NY』でボナセーラ捜査官役のメリーナ・カナカレデスでした。だんだんドラマ出身の映画俳優さんが増えてきましたねえ。
原作は全五巻ですが、ひょっとしてコレ、続編も製作するのでしょうか。
あの『ライラの冒険/黄金の羅針盤』も、あまりの大コケに第二部、第三部は決して製作されないだろうと太鼓判を押されておりますが、『パーシー・ジャクソン』もきっとダメでしょう。
● 余談
ところで主人公の名前「パーシー(Percy)」は、あのギリシャ神話の英雄にちなんだものだそうな。即ち、ペルセウスの英語読みね。
で、ペルセウスが主役のギリシャ神話ネタの映画が今年もう一本、公開されますな。GW公開予定だそうですが。
あのハリーハウゼン御大の『タイタンの戦い』のリメイク版。
こっちのペルセウスはサム・ワーシントンか。随分、マッチョなペルセウスじゃのう(笑)。
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