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2010年1月5日火曜日

アサルトガールズ

(Assault Girls)

 おお。押井守よ、こんな映画を撮ってしまうとは情けない。

 新年の初っ端からヒドいものを観てしまった!
 何と云うか『アヴァロン』(2001年)の劣化コピーのような作品でした。姉妹編と云えば聞こえはいいが、同一設定を使って別の物語を作るにしても、なんじゃこりゃ。
 俳優に非はありません。黒木メイサも菊地凛子も頑張っています。
 CGクリエイターも頑張っています。
 ただひたすら、脚本と演出と監督である押井守の責任でしょう。彼は自分で脚本書くとロクなことしませんね。

 七〇分という短めな上映時間も、エンタテインメント追求の結果と云うよりも、ハナシをこれ以上は続けられなかったというのが正解なのではないかと思えます。
 あんなオチで満足できるか。あまりにも当たり前すぎて、これから後半の山場だろうという場面で終わられても、欲求不満が募るばかりです。

 裏切り御免のゲーム世界であると冒頭のナレーションで説明しておきながら、プレイヤー同士が最後にホントにお互いを裏切りました、で観客が納得すると思うのでしょうかね?
 そこからが本筋でしょう!
 誰が一番先にセーブポイントに辿り着いて、獲得経験値を独り占めするかが本題なのでは。そのあたりをクライマックスに持ってこないとイカンのでは?
 更に云うなら、単独プレイ専門のプレイヤー達に、わざとらしく協力プレイを助言するゲームマスターの隠された思惑が絡んでくる、というところまで描かないと駄目でしょう。納得できません。

 それともこれは前編なのか? 制作費が尽きて後半部分は完結編になるのか?

 あと、どうでもいいような心象風景をダラダラ流されるのも苦痛でした。
 『攻殻機動隊』でも『イノセンス』でも『アヴァロン』でも、ウンザリするくらい見せられましたが、ハナシの腰を折るのも大概にせいやと云いたいです。
 カタツムリと二宮金次郎像ばっかり延々と映しやがって。

 エンタテインメントを追求するなら、そんな場面はカットして戴きたい。
 そうすればもっと短くなって六〇分で終わるだろうに。そうなったら劇場用作品として上映は出来なかったかも知れませぬが。

 なんかもう、早くも今年のワースト候補をひとつゲットしました(泣)。




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