2010年11月22日月曜日

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART.1

(Harry Potter and the Deathly Hallows : part 1)

 原作は最終巻ですが、映画は二部作。最終巻だけ前後編か。引っ張るなあ。
 こんなことが可能なら、最初から二部作ずつにすれば原作の展開を省略して判りにくくなったり、一本で二時間半越えの大作になったりせずに済んだのに。
 もう陰鬱な雰囲気も極まれりと云わんがばかりに、ワーナーのロゴまでボロボロに腐食してしまいました(笑)。

 まずビル・ナイのアップから始まるので笑ってしまいます。イカン。この人の顔を見ると、思わずタコの触手をヒゲにしてしまいたくなる。
 新たな魔法省大臣の記者会見か。第五作『不死鳥の騎士団』まで続いていたファッジ大臣は本当に辞任してしまったようです。

 続いて闇の軍団の幹部会議の場面。スネイプ先生も出席しております。彼は一方で不死鳥騎士団員でもあるし、どちらの味方なのか。個人的にはハリーの味方なのだと信じているが、スネイプ先生を試すかのようにバーベッジ先生を血祭りに上げるヴォルデモート卿。
 ここで眉一筋動かさぬアラン・リックマンの演技は素晴らしいデス。スネイプ先生の心中は如何ばかりであろうか(味方だと信じているぞ、セブルス)。
 でもこの場面、ルシウスがいつの間にやら釈放されて幹部として座っている。うーむ。どうも映画だけだとよく判らんなあ。

 最終決戦を前にして、家族から自分に関する記憶を消去していくハーマイオニーちゃんが哀しいですね。もはや死を覚悟しているのか。
 対照的に、記憶を消さなくても親族から見捨てられるハリー。ダーズリー家の皆さんはホントに容赦無しですねえ。とっとと疎開していく後ろ姿だけでしたが、これが見納めか。
 しかし一体、何から逃げようとしているのでしょう。魔法界がパニックになるのは理解できるが、それが人間界ではどんな脅威と受け取られているのか説明が無い。確かに前作『謎のプリンス』ではミレニアム・ブリッジが破壊されたりしておりますが……。

 空き家になったダーズリー家に堂々と乗り込んでくる不死鳥騎士団メンバーですが、ここで囮作戦の為に、六人が変身薬でハリーに化けるという笑える場面に。状況は切迫しているが、この絵は凄い。ラドクリフくん七変化。
 画面の合成技術も素晴らしいが、撮影の為には女装も辞さぬ覚悟のラドクリフくんの役者根性に拍手を送りたい(笑)。

 そして遂に魔法界の外での一大攻防戦か。『不死鳥の騎士団』の、人間界での魔法の行使は法律違反ですなんぞと云っていた頃がウソみたいに、皆さんガンガン魔法を使いまくりですね。もう一般人に被害が及ぼうと知ったことかと、交通事故は起こすわ、高圧送電鉄塔は派手にブチ倒すわ、凄いもんだ。
 序盤のこの戦闘で、ハリーの使い魔であるヘドウィグが主人を守って命を落とす。映画ではイマイチ活躍しないまま、やられちゃうのか。
 その上、マッドアイ・ムーディまで殉職である。しかし扱いはヘドウィグより小さいのが哀しい。台詞の上で死んだと報告されるのみ。
 二部作に分割してもなお、脇役に対してはあっさりしたものです。マッドアイ、ちょっと気に入っていたのに……(泣)。

 脇役で描かれないと云えば、シリウスの弟であるレギュラス・ブラックの出番も無い。前回、名前だけ呼ばれ、ヴォルデモート卿の分霊箱のひとつであるロケットを偽物とすり替えたのがレギュラスであったことが明かされたのに、出番無しか。
 尺の都合とは云え、なんか納得いかん。
 他にも、ハリーの意識に滑り込んでくるヴォルデモート卿の記憶の描写が断片的で、イマイチよく判らない。ヴォルデモートが拷問している男性は誰なのだ。
 かろうじてオリバンダーさんは判るが、グレゴロビッチって誰?
 長大な原作をなんとかまとめようと演出が苦労しているのは判りますが。原作を読んでいない者には人物関係が掴めません(汗)。
 ついでに云うと、ダンブルドア校長にも弟がいると明かされますが、これも名前だけで顔見せすらナシか。うーむ。

 色々ありまして、本物の分霊箱を奪取せんと魔法省に乗り込むハリー達ですが、既に魔法省は闇の軍団に制圧されてしまいました。新任の魔法大臣もあっという間に更迭デスね。ヴォルデモートの手下が大臣になっているのは判りますが……。
 さりげなく『不死鳥の騎士団』で登場したアンブリッジ先生が魔法省に復帰しておられる。あのオバチャン、ケンタウロス共に拉致されてそれっきりだったのに、無事だったのデスか。しぶといデスね(笑)。

 なんとか分霊箱を奪取して逃走したのは良いが、ホグワーツにも戻れず、放浪するハリー達。もはや学園ドラマだった頃の面影はまったくありませんな。
 遂に一度もホグワーツが画面に出てこないというのも画期的か。予告編やポスターではホグワーツが炎上したりする場面が見受けられたのに、それは後編に持ち越しですか。なんかそれってズルいなあ。
 一応、ホグワーツ特急だけは登場しましたが、もはやハリー達は学園には戻らないと決意しているので、死喰い人共の襲撃も空振り。
 「残念だったな、ハリーは乗っていないよ」と啖呵を切るネビルくん。彼も遂に最上級生。なんかもう、見るからに生徒会長級に成長しております。でも今回の出番はこれだけ(汗)。

 苦労の末、分霊箱のロケットを破壊するが──ひとつ壊すだけでエラい苦労しておりますな──「やったな。これであと三つだ」と云う勘定は正しいのデスか?
 えーと。『謎のプリンス』では「分霊箱を七つ作る」って云ってませんでしたか。
 魂を七分割するから、分霊箱は六つで、ひとつは自分で持っているという計算か。

 しかし残りの分霊箱を探すのは勿論ですが、新たに「死の秘宝」なんぞと云うアイテム探しまで課題にされてしまいましたよ。どうするのだ。あと一作で本当に終わるのか。
 まあ、死の秘宝のひとつは最初からハリーが持っていましたけどね。まさか「透明マント」が秘宝の一つだったとは、驚きでした。作者は最初から計算して作っていたのか。それにしてはあまり秘宝ぽくない扱いでしたが(笑)。
 この「死の秘宝」を説明する人形劇がなかなか面白く出来ていました。単なる説明場面を人形劇で表現するとは。しかもわざわざCGで人形劇を作っているし。

 完結間近なので、過去の登場人物がどんどん再登場してくれるのは嬉しいですな。オリバンダーさんに妖精のドビー。加えてグリンゴッツ銀行のひと(名前忘れた)。
 死喰い人に拉致されたルーニーちゃんとも再会できたのは良いが、ルーニーちゃん出番少ないデス。
 しかもドビーは再登場したのも束の間で、最後はハリーを助けて死んでしまう。妖精なのにナイフが刺さったら死ぬのか。まぁ、ベラトリックスのナイフだからな。魔女のアイテムだから妖精にも効くのか。

 ラストは秘宝のひとつ「ニワトコの杖」をヴォルデモート卿がゲットするところで、つづく。
 うーむ。ダンブルドア校長の杖がソレでしたか。なんか秘宝探しの方は割とサクサク進んでくれますね。
 それにしてもダンブルドア校長の遺体はさっぱり腐敗が見受けられませんでしたが、ホントに死んでるのですか。ヴォルデモート卿が墓を暴いたときに、お茶目に生き返ってくれる展開をちょっと期待したのですが……。
 あれが死んだふりだったら、尚のこと笑えるのですけどねえ。




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