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2010年2月13日土曜日

交渉人 THE MOVIE

タイムリミット 高度10,000mの頭脳戦

 フレデリック・フォーサイスが小説にしてからと云うもの、やたらと『交渉人』という題名の映画が目につくようになりました。
 紛らわしいから何とかしてもらいたいのですが……。

 TVシリーズの方はさっぱり観ておりません。まぁ、観ていなくても判るような作りにはなっていますが、キャラの相関関係はTVシリーズを観ている方が理解しやすいようです。
 テレ朝の劇場用映画としては『相棒』より面白かったと思います。

 かなりB級ぽいですが、出演している俳優さん達のアンサンブルが妙に豪華です。
 レギュラーの米倉涼子、陣内孝則、筧利夫は当然としても、今回の劇場版用のゲストとして、津川雅彦、橋爪功、柳葉敏郎、反町隆史、伊武雅刀……。各々の出番は短いが、なかなかに強烈ですわ。

 まぁ、題名に『交渉人』と付けた割に、米倉涼子があんまりネゴシエーションしないという難点はありますが(笑)。

 先日の『ゴールデンスランバー』とどうしても比較してしまうのです、こちらの方が多少チープな展開ではあるものの、脚本的にはきちんとしているように思えます。
 事件の背後には政界の謀略がある部分なんかが似ていますが、こちらのケジメの付け方はしっかりしている。
 やはり観客としては、ここまでキチンと描いてもらいたいです。

 ドラマ的に二転、三転するので、津川雅彦演じるカリスマ犯罪者の目的が、よく判らないままだったりするのが辛い。
 飛行機のハイジャック事件がメインなので、やはりこの手の航空パニックものらしい定番展開──「お客様の中に飛行機の操縦が出来る方は……」──になるのは当然でとは云うものの、それにしても米倉涼子に旅客機を着陸させますか。かなり無理があるというか、ネゴシエーションだけでなく飛行機まで着陸させたり、もうスーパーヒーロー並ですね。
 心臓の血管に血栓がある、と云う設定が途中から忘れ去られてしまったような気がしますが、まぁB級サスペンスなのでいいか。

 どちらかというと、着陸の衝撃にも耐えて爆弾をホールドし続けた筧利夫の方がスゴイような気もするのですが……。


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