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2011年4月3日日曜日

プリキュアオールスターズDX3

未来にとどけ!世界をつなぐ☆虹色の花

 遂にプリキュア映画も通算十作目ですか。例によってムスメらを連れて観に行きました。
 OPの大集合レビューが圧巻です。
 総勢二十一人ですよ。もう少女歌劇の世界ですね。これ、実際にダンサーに踊ってもらって、モーションキャプチャーでCGにしているのだろうなあ。
 前作の『プリキュアオールスターズDX2』のEDでも、華麗に歌って踊っておりましたが、更に二人追加されてるし。きっとDVD化されたら、このレビュー場面も完全版が特典映像に付いてくるのだろうか。是非、フルコーラスで観たいものである。
 ついでに二十一人でラインダンスも踊って戴きたい(笑)。

 もうすっかり「プリキュアは歌って踊る」ものになってしまった感がありますね。「レッスンDVD付ダンス絵本」のオールスターズ版は……出るワケ無いか。

 小さなお友達向けの映画でありますから、冗長なプロローグとか、伏線とかはありません。
 華麗なOPが終わったら、もう早速に本筋突入。唐突に、前作までの十九人が全員集合しているところに、響と奏が遭遇するという場面から始まる。なにやら、ららぽーと横浜のような巨大ショッピングセンターでのファッションショー・イベントにハミィが乱入するという。おお、強引だ。

 しかも今回は変身する前から正体がバレてるし。
 さすがにオールスターズの劇場版も三作目ともなれば、古参メンバーは落ち着いたものである。

 「あの子達もプリキュアかしら」
 「まぁ、こんだけいるんだから、他にもきっといるでしょ」

 リンさん動じませんね。慣れとは怖ろしい(笑)。
 そして前触れもなく妖精の世界と人間界が融合して、雪崩れ込んでくる妖精達。非常に判りやすくココが説明してくれる。
 平行する世界をつなぐプリズムフラワーに異変が生じているのだと。これが題名にもある「世界をつなぐ☆虹色の花」か。
 そして各シリーズの劇場版で敵役だった悪人共の登場。素晴らしくサクサク展開しますね。

 なんせ尺が短い上に、二十一人分の変身シーンと名乗りを上げる場面は省略できないのであるから仕方ない。もう次から次へと。
 長い変身シーンだなあ。見せ場ですから。

 ムスメらは夢中で観ていたが、私はこの映画のアフレコ現場を想像して笑ってしまいました。主役が二十一人、悪役が八人、セリフのある妖精だけでも十人くらいいる(中には一人二役の方もいらっしゃいましたが)。
 こりゃ凄まじく混雑した現場だったことでしょう。

 さて、敵の奸計によりプリキュア達はバラバラに別世界へ放り込まれる。協力し合えない状態にすれば、もはや手出しできまいという理屈であるが……。
 うーむ。この分け方は如何なものか。
 二十一人のプリキュアを三グループに分けるだけなのである。もっと細かく分ければいいのに。やはり尺の都合か。

 ひとつはレッド系のプリキュアのグループ。
 ある意味、一番始末に負えない集団。全員が右脳だけで動くプリキュアなので、迷わないのである。聞く耳持たないと云うか。とにかく脱出できるまで前進あるのみと云う、非常にあきらめの悪い、愚直を絵に描いたようなグループ。

 ひとつはブルー系のプリキュアのグループ。
 対照的に左脳で動くプリキュア達。こちらはほぼ全員が知性派なので、容易く脱出方法を論理的に推理してしまう。その上、静かに情念を燃やすタイプが多いので、怖い。レッド系よりイキオイは無いが、頭脳プレーが得意。

 最後がイエロー系と云うか、その他の色のプリキュア達。
 実はこれが一番まともいうか、オールマイティなグループ。深く考えないレッド系と、知性のあるブルー系の特徴を併せ持ち、しかも楽天家がいてお気楽な上に、幸運を味方にしているような連中なので、苦労しない(ひとり、右脳も左脳も使っていないようデスが……)。

 ダメだろ、このシャッフル!
 かくして分断されても難なくまた全員集合してしまう。狙いは良かったんだけどねえ。やはり分け方に問題があったよなあ……。

 ところでこの、バラバラにされたプリキュア達がそれぞれの集団毎に戦っていく場面の途中で、シーンの切り替えに若干、不自然な部分がありました。
 ブルー系のプリキュア達が「船の墓場」で戦う場面ですが……。
 あからさまに場面が途切れて、イエロー系のチームの場面に跳んでしまった。
 聞くところに拠ると、ここには津波のシーンがあったのだとか。これが「災害を連想させる」として、カットされたそうな。無粋な真似をしてくれたものだ。
 DVD化される折には、是非とも完全版で収録して戴きたい。

 そして、さほど紆余曲折しないうちにラスボスとの対決となるのであるが……。

 さすがにラスボスは強い。プリキュア達は一度は力尽きて倒れてしまう。
 再度の変身にはプリズムフラワーの力が必要だが、これを行使するとプリズムフラワーは枯れてしまい、世界をつなぐリンクは途切れてしまうと云う。妖精達とは今生の別れになる。
 友達を犠牲にして、世界を救えるか。

 『ドラえもん/新・のび太と鉄人兵団』にも通じる自己犠牲の発露ですね。うちのムスメはポロポロ泣いている。
 一度は少女達に覚悟を決めさせる、というのが厳しいのう。そしてミラクルライトを振りまくっての最終決戦。何と云うか、小さなお友達のハートをワシ掴みにして離さぬ演出は見事ですわ。
 うちのムスメ達はミラクルライトを振って振って振りまくっていた。

 「プリキュアに力を~ッ」

 二十一人のスーパー・プリキュア達が繰り出す必殺技の雨あられ。
 かくして悪は倒され、世界は護られ、平和が訪れる。そのまま終わるのかと思いきや……。
 ラストは絵に描いたような御都合主義デス(笑)。
 まぁ、ここで終わってしまえば『スイート・プリキュア』の放送も終了だしね。


 ところで、オールスターズとしてのプリキュアは今作で最後だというが(これ以上、人数増えたら大変だし)、来年からはどうなるのですかね。スーパー戦隊の映画と同じく、直近のシリーズ同士でリンクしていく作りになるのですか。
 するとそのうち、数々のプリキュア世界を渡り歩く仮面ライダーディケイドのようなプリキュアとか、すべてのプリキュアの力を受け継ぐ海賊ちっくで豪快なプリキュアが登場したりするのですか。

 「貴様ら、何者だあッ」
 「通りすがりのプリキュアよ!」

 ああ、いかん。想像してしまった(笑)。




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