2009年2月14日土曜日

ブラッディ・バレンタイン (3D)

(MY BLOODY VALENTINE 3-D)

1981年の低予算カナダ映画のリメイク。
まさかそんなものまでリメイクされる御時世であるというのに笑ってしまいますが、本当にハリウッドって企画力無いのねえ。

オリジナル版は『ハロウィン』(78)、『13日の金曜日』(80)に始まる80年代スプラッタ全盛時代の一本。この頃は「ありとあらゆる祝祭日に殺人鬼が跋扈した」と云われましたが、早い者勝ちでバレンタインデーを取ったのがコレ。
そんなに面白かったという記憶もないし、カナダ映画の特色は「アメリカよりも残酷描写の規制が緩い」点だけなので、グロい描写はてんこ盛りだったが、逆にそれ以外に観るべきところがない……。
よくそんな作品のリメイク企画が通ったものだと感心してしまいます。
マニアックではあるが。

しかし企画力が低迷していても、それでもハリウッドの映画製作それ自体は実に巧みなところが救いと云うべきなのか……。
オリジナル版の拙い部分を修正し──明らかに物語の質は向上している──、3D映画として公開するなど、割と頑張った製作態勢ではある。
それにしても、こんな血まみれ作品が先進的にフィルムを一切使わない3Dカメラを使用したHDD録画で撮影されたというのにびっくり。ある種の実験だったのだろうか。

で、内容の是非はともかく、立体として見せる為の画面構成はきちんと考えられているのが巧い。
案の定、冒頭から、後頭部にツルハシを撃ち込まれ、眼球が「飛び出す」というショッキング映像。もう笑っちゃいました。期待通り(笑)。
それ以降もガンガン飛び出す映像(血まみれの)が快調に続きます。

今回は新人俳優の中でもブレイク中のジェンセン・アレクスを起用するなど、制作費はかなり桁が違うようですが、『スーパーナチュラル』は観てないので何とも云い難い。
どちらかと云うと共演しているカー・スミスの方が気に入ったのですが。
総じて俳優陣はTVシリーズ出身者が多く、無名も同然なので、誰が犯人なのか、誰が最後まで生き残るのか判らないようになってはいます。
同時に──オリジナル版もそうでしたが──、物語に超自然的な部分はなく、犯人の判らないミステリとしても考えられているのが個人的に好きです。

一応、ミステリファンの為に犯人推理用の伏線を張ってはいますが、ちょっと釈然としない部分もあります。まぁ、細かいことは気にするな(汗)。
それより残念なのは、『ブラッディ・バレンタイン』と銘打ちながら、あまりバレンタインデーであることに意味がなかったことか。
オリジナル版では、バレンタインデーを祝う連中を血祭りにしていくことに意義があったのですが、今回は謎が解けると、殺人の動機がバレンタインデーとは直接関係が無かった点が惜しい。

せっかくジェイソンやフレディ並にキャラの立ったスタイルを確立しているのになあ。
何となく続編がありそうなラストに少し期待です。そうは云ってもオリジナル版でも続編を匂わすような結末だっにも関わらず、四半世紀もお蔵入りしていたのですがね(笑)。


●余談
80年代スプラッタ全盛時代の作品のリメイクと云うと、既に『ハロウィン』を始め、『13日の金曜日』もあるし、『プロムナイト』もリメイクされ、遂にあの『エルム街の悪夢』までリメイクされるとか。
じゃあ、その次は『バーニング』のリメイクを希望します(笑)。

そう云えばかつてのイタリアン・ホラー作品群はリメイクされないのかな。版権的に難しいのか。
ダリオ・アルジェント監督作品なんかはどうなんでしょ。懐かしの『サスペリア』とか。『ゾンビ』ばっかりリメイクしてないでさぁ。


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