2008年12月1日月曜日

1408号室

(1408)

スティーブン・キング原作。今年は『ミスト』に続いて二本目だ。

でも『ミスト』に比べると、どう転んでもメジャーにはなりそうにない、カルトなB級ホラー。
敢えて製作したのか?
「亡霊の取り憑いたホテル」の物語としては、既に『シャイニング』があるのに、またやるのかよ。キングも好きだねえ。

しかし観ている側にとっては、どうしても二番煎じである感が否めませぬ。
その上、今回はホテル全体が呪われているのではなく、1408号室という一部屋だけが呪われている。スケールもぐっと縮小された感じ。

主演はジョン・キューザック。助演サミュエル・ジャクソン。
幽霊ホテルの取材に来たキューザックが体験する恐怖の数々──という展開なので、ほぼキューザックの一人芝居が延々と続きます。
さすが演技派。
サミュエル・ジャクソンはホテルの支配人で、「悪いことは云わないからその部屋は止めなさい」と警告する……だけの役でした(笑)。
なんかお前が黒幕か的な怪しさが爆発した風貌でしたが、実は何の関係もない善良なホテルの支配人でした。なんぢゃそりゃ。

でもって数々の超常現象の特撮が見せ場ですが……ぶっちゃけ、あまり怖くない。スプラッタ描写のない幽霊譚に徹したポリシーは感じられますが。
どうも超常現象の大半が、ホテルに過去発生した事件に根ざすものではない、というのがイマイチ感の原因のようだ。

つまり1408号室の亡霊どもは、キューザックの過去の記憶を取り出して精神攻撃を仕掛けてくるのである。自分自身の過去のイヤな思い出が次々と部屋の中に現れてくる。
気がつくと、ホテルの中ではなく、自分の記憶の中にいる。

なんか『トワイライト・ゾーン』のエピソードを観ているようで、ホラー映画なのかという疑問が沸々と湧き上がります。
これが「キング原作映画の中でもっとも忠実に映像化された」作品か?
違うだろ、これは。
最近のキングの小説を全然、読んでいないので何とも云いかねますが、かつての「モダン・ホラーの騎手」だった頃の小説ではないのでは。もうキングとは、ごく普通のベストセラー作家として大成した人なのだなあ。
それはそれで目出度いことなのでしょうが……。

先の『ミスト』と比較すると、過去の小説の映画化の方が面白いのでは……と思えてしまうのが、ちょっと哀しい。

まあ、それなりにまとまった感のある小粒な佳作ではあります。
うーむ。なんでこんな映画製作したのかなあ。
キューザックの熱演だけが光っていました。


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