2008年5月18日日曜日

ミスト

(THE MIST)

 直球ど真ん中勝負の怪獣映画。
 スティーヴン・キング原作&フランク・ダラボン監督だと『ショーシャンクの空に』とか『グリーンマイル』とかの感動系ストーリーをつい思い浮かべてしまいますが、もともとダラボンさんは『エルム街の悪夢3』『ブロブ』『ザ・フライ2』等のB級映画の脚本を沢山書いてる人ですから、こっちの素養の方が多いというか、本来はモンスター映画大好き人間だったのですね。

 で、遂に念願かなって大怪獣小説『霧』を映画化したわけですが……。
 これこそ真の〈ダラボン作品〉と申せましょう。今までは猫を被っていたのだ。
 このダークで、救いのない、後味サイテーな映画こそ、ダラボンなのだ(ホンマかいな?)。

 冒頭からかなり忠実に映像化しているなあと思っていたら、ラスト15分は完全オリジナル。キングでさえ「ちょっとは希望を残しておこう」としたのに、ダラボンさんてば情け容赦なし。
 やはり原作の書かれた1980年から二十年以上経過しているからかしらねえ。
 最近のアメリカ映画には多かれ少なかれ〈911同時多発テロ〉の影響が垣間見えますわ。その所為であんな結末になったのか?

 いやもう、ちょっとビックリ。
 えー、そんなラストでいいの? と、唖然とすること請け合い。
 きっとDVD化されたら特典映像に「別エンディング」とかあるんじゃないの?
 と云うか、原作通りのエンディングも撮っておいてほしいなあ。アレじゃ、ちょっと気が滅入るばかりです……。

 一応、原作と同じく「希望は持ち続けろ」と云うメッセージにも受け取れますが、やはり「間違った選択をした者は報いを受ける」というのが強烈。イラク戦争への皮肉なのだろうか。

 怪獣の造形は実に見事です。気色悪い。KNBエフェクツがいい仕事しています。
 霧の向こうに霞んでよく見えない演出も怪獣映画の定番です。出来るだけはっきり見せないのがいいよね。

 実力派の中堅どころで固めた俳優陣がなかなかイイ感じでした。特にウィリアム・サドラーがいい(笑)。
 主人公が命をかけて守ろうとする幼い息子役がネイサン・ギャンブルくん。
『バベル』ではブラピの息子役だったそうだが、観てないなあ。しかしこの少年はなかなか可愛い。
 ショタ属性をお持ちの腐女子のお姉様は萌え萌えであろう。是非、鑑賞後の感想を聞いてみたい(笑)。

 何故か怪獣映画のクセに新宿歌舞伎町の劇場は混雑していた。カップルで観に来るなよ。キング×ダラボンだから勘違いしてたのか?
 それともあのネイサンくんの可愛らしさに惹かれたのか?


●余談
 ところでダラボン監督の次回作は『華氏451』のリメイクだそうな。
 うーむ。
 今度はまた感動系に戻るのか、それとも本性全開でダークにいくのだろうか。


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