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2011年1月29日土曜日

天装戦隊ゴセイジャーVSシンケンジャー

エピック ON 銀幕

 ライダー、戦隊、プリキュア、ライダー、戦隊、プリキュアでぐるぐる回る~。
 ああ、年が明けたら戦隊映画だねえ。季節の風物詩か。

 ムスメのリクエストにより、今回もまた東映にお布施を納めに行くことに。
 一体、一年間に何回シネコンにお布施を納めに行けばいいのだ。

 しかもフィルム上映ではなくてデジタル上映である。
 さりげなく最新技術を投入している──のか、特撮映画がハイビジョン撮影されてシネコンにデジタル配信。21世紀だねえ。
 映像的には非常にクリアで、安っぽくないのがすごい。技術の無駄遣いっぽいが。

 それにしてもブレドランがしぶといっ。何回、死んでも甦りますな。今回もまた、ちょっとバージョン違いのブレドランになって再登場。
 御存知ない方の為に解説すると、「ブレドラン」とはゴセイジャーの敵キャラで、ライバルキャラと云うか最後にはラスボス化してしまう、ちょっとカッコいいキャラです。正体は護星天使のなれの果て──つまり堕天使──だった。
 だからやられてもやられても復活してくる。

 今回は死んで冥土まで行っちゃったらしいが、そこでまた復活。
 三途の川から上がってきたら血祭ドウコク──ではなく、血祭ブレドランになっていた。着ぐるみの制作費が節約できた……のだろうか。
 御存知ない方の為に解説すると、「血祭ドウコク」とはシンケンジャーのラスボスだったキャラです。ネーミングにドスが効いていて私は好きでした。

 戦隊の「VSシリーズ」と銘打ちながら、今まで戦ったことなどほとんどないような気がするのであるが、今回はタイトルに恥じない内容でした。
 シンケンレッドが敵に捕らわれ、洗脳されて「外道に墜ちる」のである。
 外道レッドが強い強い。ようやく題名通りの映像が(笑)。
 お約束な展開なので、私は何の心配もしておりませんでしたが、ムスメは結構ハラハラしていたらしい。外道レッドが正気に返る場面では、座席の上で手を叩いていた(笑)。
 やはりベタでもやらないとダメなのである。『トロン:レガシー』はこの映画を見倣って戴きたい。

 しかしまあ、そこからが……。
 お祭り映画とは云え、あまりにてんこ盛りな内容なので笑ってしまいます。お約束通り、最後には敵は巨大化して戦隊側の巨大ロボットと戦うワケですが……。
 最近の戦隊シリーズは、巨大ロボも一年を通してアップグレードを重ねていくので、色んなデザインになる。映画ではそれをなるべく全部登場させようとする。
 かなり強引。

 シンケンジャーの巨大ロボは〈ダイカイシンケンオー〉、ゴセイジャーの巨大ロボは〈ゴセイグレート〉である。この時点で共に最終形態なのでかなりゴテゴテと装備されている。
 大体、〈ダイカイシンケンオー〉自体が〈シンケンオー〉と〈ダイカイオー〉の合体形態だろうが。
 そこに〈ゴセイナイト〉と〈データスハイパー〉が追加され、最後には「サムライと天使が力を合わせて究極合体!」〈グランドハイパーゴセイグレート〉になる──って、パンフレットを読みながら書いてもワケ判らんわッ!

 いやもう、なんと云うか、巨大ロボのシルエットがね……。
無理ありすぎだろ的にゴテゴテして、動くに動けないような、豪華すぎて逆に格好悪いと思うのですが……。
そりゃもう、ブレドランでなくても呆れるわ。

 「この……化け物めえッ」

 うん。今回ばかりはブレドランに激しく同意したい。
 ここまでブサイクな戦隊ロボはかなり珍しい。しかもそれをCGにせずに、ちゃんと造形した着ぐるみを作り、曲がりなりにも剣を振るって殺陣を演じたスーツアクターの演技に、私は感心した。よく動けたな。
 この無茶苦茶な造形でもスーツアクターが動けるようにするには、造形師は隠れたところで軽量化に血道を上げていたのではないかと想像すると、アホな企画に全力で取り組む 「日本の物作りの底力」に深い感動を覚えます。

 こんなロボに斬られて終わったのではブレドランも浮かばれまい。
 是非、また復活し──たら、それが更に劇場公開されて、シネコンにお布施を納めに行かなくてはならないか。子供達の御両親の為には、ここでブレドランには成仏して戴きたいものであるが……。

 ところで新たな戦隊ゴウカイジャーもチラ見せ登場。
 実にアバウトで豪快な人たちのようである。海賊戦隊だし。
 宇宙にはためく海賊旗──なのは別の海賊のような気がするが。あっちも東映だからいいのか?

 「こいつは映画らしいから気合い入れていくぜ」などとメタ的な発言が笑えましたが、もっと笑ったのはゴウカイジャーの必殺技。なんと過去の戦隊メンバーに変身して戦えるという技だった。
 おかげで懐かしのスーパー戦隊からテキトーにチョイスされたレッドが五人そろい踏みするという珍妙な構図になってしまった。ブレドランが主役達と戦っている間に、参謀役の〈骨のシタリ〉を足止めするという場面でしたが、呆気にとられたシタリがいい(声を演じているチョーさんが素敵です)。

 「そんなのアリか!」
 「まぁ、海賊版ってことで」

 一発ギャグか(笑)。
 当然、ムスメらにはこのギャグは通じなかった。と云うか、小さなお友達向けでは無いような……。
 今年の新番組は本当に大丈夫なのだろうか。

 ネーミング的にも某超人学園を思い出してしまうのですが。
 よもや『超人学園ゴウカイザー』が懐かしく思い出されようとは(汗)。




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