2011年2月1日火曜日

RED/レッド

(RED)

 始まる前にDCコミックスのロゴが出ました。
 実はこれもアメコミの映画化作品だったのか。原作がグラフィックノベルというのは『ヒストリー・オブ・バイオレンス』と同じですね。あちらはシリアス作品でしたが、こちらは違うぞ。
 実に楽しいアクション・コメディ作品でした。

 ブルース・ウィリス、モーガン・フリーマン、ジョン・マルコビッチ、ヘレン・ミレンが引退したスパイ達を楽しげに演じている。他にリチャード・ドレイファスとかもいる。実は物凄く豪華な配役の映画だった。
 引退したとはいえ、まだまだ現役世代には負けていないぜ。
 若造は引っ込んでな! というキャッチコピーがいいですね。

 と云うか、主演俳優のみなさんが〈引退世代〉を演じても不自然でないくらい年寄りであるのが軽く驚きである。つまり観ている側の俺もそれなりに年を取ってきているのである。うーむ。初めて『ダイ・ハード』を観たのは遠い昔のことか。

 引退してのんびり暮らしていたウィリスを突然襲う刺客。見事な腕前であっと言う間に返り討ちにするが、何故今頃になって襲われるのか。
 どうやら過去に係わったある事件の関係者が次々に消されているらしい。
 次期大統領選挙に絡んだ何者かが、都合の悪い過去を隠滅しようとしている。

 かくしてウィリスは引退した仕事仲間達のもとを訪れる。モーガン・フリーマンは介護施設で好々爺と化し、ジョン・マルコビッチはフロリダでイカレた世捨て人になっていた。
 再び結束し、暗殺指令を出した黒幕を突き止めて命令を撤回させねばならない。

 年輩の役者さんが元気な姿を見せてくれる、というのがウリですが、実は競演者にサプライズがありました。
 まさかそんな。あなたは──

 アーネスト・ボーグナイン!

 CIA本部の地下深く、厳重に秘匿された機密文書保管庫の番人役というチョイ役でしたが。お元気そうで何よりデス。
 昔はもっと脂ぎって凄みを効かせていましたが、いまは人の良いお爺ちゃん。
 機密文書保管庫の番人ですが、ボーグナイン本人がCIAの生き字引みたいなもので、現役時代のウィリスの活躍もよく知っているという役でした。

 これはもうピーター・フォークの元気な姿を『NEXT ネクスト』で拝めたのと同じくらい嬉しい。まぁ『NEXT ネクスト』自体はイマイチな作品でしたが、あの場面だけは好き(笑)。

 それにしてもCIAの機密文書保管庫って、意外なほど安普請だわ。ブルース・ウィリスが蹴っただけで破れる壁。CIAも予算がなかったのか……(笑)。
 そんなところの予算を削っちゃイカんだろ。

 現役世代も真っ青のプロの技を披露してくれる爺さん婆さんが素晴らしい。
 中でもロケット弾を銃弾で撃ち抜くマルコビッチが凄すぎる。
 自分を老人扱いした殺し屋の若造に向かって云い放つ。

 「誰がジジイだ!」

 この映画屈指の名場面でしょう(笑)。

 唯一不満なのは、モーガン・フリーマンの扱いが小さいことデス。実は友情出演に近いくらい出番が少ない。主役はウィリスとマルコビッチのコンビでした。
 だからモーガンの活躍を期待していた人はちょっとガッカリでしょう。と言うか、あの扱いはないだろう。
 中盤でCIAの狙撃隊に包囲されたウィリス達を逃がすためにモーガンが囮役を買って出る。そして撃たれて倒れる。
 ウィリス達はその隙に脱出するのであるが、モーガンの出番はここまで。

 楽しかるべきコメディ・アクションなのに。主役は撃たれても助かったりするものでしょう。
 現にウィリスも撃たれたけど重傷ではなかったし。
 ヘレン・ミレンに至っては撃たれて出血しながら「もうダメ。あなた達だけで行きなさい」などと云っていたのに、ラストシーンでは元気な姿を見せてくれたのだから……。
 当然、エピローグではモーガンも再登場するだろうと信じていたのに(泣)。

 「生きてたのか!」
 「あれしきで死ぬとでも?」
 「元気なジジイだぜ」
 「お前もな」

 とか云ったりしちゃうエンディングを待っていたのに……。納得いかん。
 ヘレンは助かるのに、何故モーガンには出番がないのだ。死んだなんて信じないぞ。

 まあ、登場したときから肝臓ガンであると明言していたけどね。あれが死亡フラグだったか。『スペース・カウボーイ』のトミー・リー・ジョーンズと同じだ。
 シリアス作品ならそれもアリでしょうが、コメディなんだから癌患者でも助かれよ。

 とりあえず黒幕は暴かれ、追っ手であるCIA局員(カール・アーバン)との誤解も解け、万事はめでたし。
 ただひとつ、かつてライバルだったロシア人スパイ(ブライアン・コックス)に借りを作ってしまい……。

 「早速だが、貸しを返してもらおう」
 「なんだよ」
 「実はモルドバに核がらみの危機があって……」
 「勘弁してくれ」

 でも結局は行っちゃう(笑)。
 エンドクレジットが流れ出し、お笑いのエピローグとなる。

 どういう経緯でそうなったのか判らぬが、女装したマルコビッチを一輪車に乗せたウィリスが原っぱを駆けていく。周囲で炸裂する爆弾の雨あられ。後方からは明らかに国連軍と見られる部隊が銃を撃ちながら追ってくる。

 「モルドバなんて大ッ嫌いだぁぁぁっ」

 ……なんか、『ルパン三世』のようなエンディングでした(劇場版第一作ね)。
 この楽しいエンディングに、是非モーガン・フリーマンも混ぜてもらいたかった(泣)。


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