まったく新しいこんなアホなアクション映画を制作するとは。
既にシリーズ化決定だそうな(笑)。
ナンと云うか、ヒネリなしの直球どストライクなB級アクションも、ここまで素直にやってくれると清々しいねえ。意外な展開などこれっぽっちもないが、実に楽しい。これが〈黄金のパターン〉と云うものか。
これは日曜洋画劇場で淀川長治解説を付けて観たい作品です。
出演する俳優がナンというか「脂がのっている俳優」ではなく「既に枯れてしまった俳優」ばかりというのが自虐的デス。主にスタローンの人脈から声を掛けられ、スタローンに恩があるから出演を決めたという人たちばかりだそうな。
スタローン為なら、自らをネタにすることも厭わぬとは、出演者は皆さん漢ですなあ。
予告編でもやってくれましたが、やはりスタローン、シュワルツェネッガー、ウィリスの三人がそろい踏みする場面は壮観でした。知事閣下は映画出演から遠のいているうちに、大根演技に磨きが掛かっています。
でも日本語吹替はきっと玄田哲章だから問題なしですね(笑)。
するとスタローンはささきいさおか、羽佐間道夫か。まさか玄田哲章の二役なのか。どうせならブルース・ウィリスではなく、スティーヴン・セガールにしてくれたら、玄田哲章の一人三役も夢ではなかったろうに。
セガール、どこ行っちまったんだよ。
余談ですが、野沢那智亡き今、ブルース・ウィリスの吹替も樋浦勉で固定されることになるのかねえ。私は以前から『ダイ・ハード』は樋浦勉を支持しておりましたが。
この夢の三人そろい踏みの場面は、CIAエージェントであるウィリスが、二人の傭兵隊長に仕事を依頼しようとする──依頼内容が「南米の軍事独裁政権の転覆」である。イカニモな依頼である。『戦争の犬たち』か。そう云えばクリストファー・ウォーケンにも出演してもらいたかった。
で、シュワルツェネッガーが断り、スタローンが請けるという短い展開でしたが、続編の製作も決定しているので、次回は是非ともシュワルツェネッガーのチームも登場させてもらいたい。
スタローンのチームがジェット・リー、ジェイソン・ステイサム、ドルフ・ラングレンなら、きっとシュワルツェネッガーのチームには今回登場しなかった面子が揃っているのであろう。
ジャン=クロード・ヴァン・ダムとか、スティーヴン・セガールとか、ウェズリー・スナイプスとか……。
ミッキー・ロークはもう燻し銀の貫禄ですなあ。
ナイフ投げの腕を自慢するジェイソン・ステイサムを若造扱いする早業が見事です。と云うか、ジェイソン・ステイサムがチームの中で一番の若造である、という設定からして、もうオヤジ度が如何に高い映画であるかの証明ですな(笑)。
ミッキー・ロークはチームの一員ではなく、皆が集う酒場のマスター役で、自分もかつては傭兵だったという経歴の持ち主。
本筋とは関係なく、ミッキーが戦場でのトラウマをスタローンに語る場面は泣ける。本筋にはこれっぽっちも関係ないが、泣ける。
漢の生き様に涙しよう。まぁ、負け犬人生には変わりないが。
全編にわたって、負け犬な漢たちが負け犬オーラを振りまきながら、自虐的に暴走していくのだが、それがカッコいいという、実に逆説的な演出です。
これを考えついたスタローンは天才だ(笑)。
ドルフ・ラングレンが意外とおいしい役でした。こうして改めて観るとラングレン、カッコいいよな。ちょっと顔面の皮がたるんだような印象ですが(笑)。
『ユニバーサル・ソルジャー : リジェネレーション』よりもこちらの方がカッコいいぞ。ジェット・リーとのアクションでは息切れしているような感じでしたが……(死闘だったのだよ!)。
他にもスティーヴ・オースティンとか、ランディ・クートゥアとかの元プロレスラーさん達も大挙して登場し、敵味方入り乱れて最後の大乱戦にもつれ込んでいく様は、もうお祭りです。
筋肉祭りと云ってもいい。
何故、銃撃戦のさなかで、マッチョがふたりして延々とドツキ合うのか。流れ弾は当たらないのか。
そんなことは問うてはならぬのデス(笑)。
プロレスラーなんだから肉弾戦!
パンフレットには配給会社の担当者が頭を捻りに捻って考えた邦題の一覧が掲載されていて、笑えました。結局、原題通りの『エクスペンダブルズ』に収まりましたが、一時期は『筋肉大戦争』とか『筋肉総攻撃』とか云う題名も大真面目に検討されておったそうな(笑)。
『傭兵無双』とか『無敵戦隊』でもそれなりな感じはしますが(爆)。
この先、続編がどんどん制作されていくとヘンテコな副題も付いていくのでしょうねえ。実に楽しみなシリーズであります。
まぁ、野郎共の野郎共による野郎共の為の映画なので、女優陣は添え物的であるのは仕方ないしキニシナイ(笑)。
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