ガンダム好きは観て損はないでしょう。
意図的に〈初代ガンダム〉の展開をなぞるようなシチュエーションやキャラクターが登場しますが、私はあまり気になりませんでした。
人によっては「あざとい」とか感じる人もいるのでしょうが。
しかし同様の傾向は『マクロスF』にも見受けられ、オールドファンをくすぐるような演出が特徴的ですが、こういうのは別に目くじらたてるようなことでもあるまい、とか思うのですが(初代からの監督本人がやっているか、いないかと云う違いは大きいのか)。
まぁ、福井晴敏の原作にしては面白いのではないか。『亡国のイージス』とか『終戦のローレライ』よりは面白く感じられました。この人の小説は実写映画よりもアニメ向きなのだろうか。
ガンダムの小説版と云うと、福井晴敏には『∀ガンダム』もありますが読んでない(汗)。
第一話「ユニコーンの日」からずっと濃密な演出が続いてダレないのがいいですね。特に今回は第二話がちょっと押さえた演出だったので、その分、戦闘シーンも派手だし、いい感じです。緩急つけた演出が気に入ってます。
しかし宇宙世紀も0096年になって、なお首相官邸〈ラプラス〉の残骸が軌道上を巡っているという設定は如何なものかと思いますが……。よく百年近くもそのままでいられたものだ。軌道上での大きな戦闘も何回となく起きていた筈なのに。
長大なシリーズの歴史に抵触しない範囲でオリジナルな設定を盛り込み、矛盾しないような形で物語を紡いでいくのは、作り手としては困難でもあり、楽しい部分でもあるのでしょう。
それに、いずれは全てが〈黒歴史〉になるのだしな(笑)。
登場するモビルスーツの中では、私はドライセンとドラッツェが一緒に登場してくれたのが嬉しかった。ドラッツェ好きなんですよ(やられメカですが)。ガザにはイマイチ思い入れはないが……。
今回は前回からの仕込みで小惑星パラオへの強襲作戦に始まり、オードリーの拉致、ラプラスの箱への手がかり、さらに大気圏突入と盛り沢山な内容。短いシリーズであるのが判っているので、キャラクターの消費も激しい。
ああ、この人にも、あの人にも、死亡フラグが……。
もったいない。
他のガンダムと比べて、割と丁寧な感じがするのは、キャラクターの生死が詳細に描かれているからでしょうか。少なくとも主人公が敵を片端から撃破していく感じではない。
一人殺してしまってはショックを受け、二人殺してしまっては悩みまくるという有様である。このあたりに作り手のポリシーが感じられますな。
この主人公の割り切りが悪くて悩みまくりな演出が何となくベストセラー小説ぽい。主人公は読者よりもちょっと頭が悪いくらいがちょうどいい、という法則(笑)。
他にもジンネマンとオットーの両艦長とか、オヤジ達が元気でよく活躍してくれるので嬉しいです。最近のガンダムは年若いイケメンばかり前面に出ていましたからな。
そう云えばミコットとタクヤの出番はまだありませんなあ。
個人的にはマリーダさんがエルピー・プルのクローンだったというのがビックリです。「プル12」か。まあ、確かに髪型といい色といい、面影はあるわなあ。そうか、あの少女が成長するとこうなるのか。
設定上は〈強化人間〉とかも登場し、オーガスタの研究施設に言及したりとか、次回への引きも怠りなしという感じです。
いよいよ大気圏突入を経て、次回は地上編か。本編終了後、予告編まではついていなかったのがちょっと残念ですが、イメージイラストを見ると、バナージが毛布をかぶってアムロのようなスタイルでいるのが笑えました。そう来たか。
すると次回は砂漠の町でバナージが、ランバ・ラルっぽい人と知り合いになったりするのですな(笑)。
しかし「ギラ・ドーガとは違うのだよッ」という台詞はちょっと語呂が悪い気がしますが……。
何にせよ楽しみではあります。出来るだけ予備知識はシャットアウトした状態で臨みたいので、原作小説も読んでおりません。
あと、いよいよブライト艦長が登場してくれそうな気配なのでこれも期待したい。他のキャラは登場してくれないのだろうか。
物語とは関係ありませぬが、毎回エンドクレジットの主題歌が変わるのは仕方ないことなのか。
なんとなく統一したOPやEDが欲しいと思ってしまうのですが、劇場公開するからにはこうしないとイカンのか。
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