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2009年1月2日金曜日

BLEACH/Fade to Black 君の名を呼ぶ


原作のコミックはとりあえず毎週チェックしておりますが(立ち読みで)、アニメの方はさっぱり観たことがございません。劇場版も今年で第三作目だそうですが、これが初めてです。

アニメは放送開始からもう五年目とは。1クールで終わってしまうのが当たり前の昨今、かなりの長寿番組なのねえ。
正月早々の劇場内にはカップルの姿がチラホラ──と云う前に、非常に閑散としていた。あまり小学生のファンはいないのか、いたとしても年末までに観賞終えて、もう来ないのか……。
それにしても、どのカップルも一見して「腐女子のカノジョに付き合わされているカレシの図」という風情であった。
私の前列に座っていたカップルもそう。
女性は上映前から熱心にパンフレットをチェックしている。
こらカノジョ、付き合ってくれているカレシの手くらい握ってあげろ。どうせチケット代もポップコーン代も払わせているのだろう(偏見)。

作品自体はどうもこうも……。そもそもシリーズ自体、観たことないし。まぁ、普段コンビニで立ち読みしているキャラがこんなふうに動くのか、という感想はありますが。声優のキャスティングについては違和感はありませぬ。
それにしてもこの作品はキャラが多すぎるのである。長く続くシリーズとしては、それもいいのだろうが、二時間足らずの映画の中に全員ぶち込むのは、かなり無理がある。
尸魂界の瀞霊廷護廷十三隊──と云うから、隊長格だけで十三人。副隊長クラスやら主人公と関わりのある主だったメンバーだけでも、登場人物は軽く二十人は超えてしまう。
でもって、それぞれにキチンと見せ場を作るのは、至難の業である。無理して登場させなくてもいいのでは……。
その上で劇場版オリジナルのゲストキャラも出して、物語を繰り広げるのは……。

なのでクライマックスはもう当然のように卍解(ばんかい)のオンパレードである。ファンでなければ何が起こっているのか理解出来まい(笑)。
キャラクターの説明も、斬魄刀の説明も一切しないのは潔いが、もはや一般客が観る映画ではない。観に来る方が間違っていますかそうですね。

物語自体は割と面白いと思いましたが。
ある人物の記憶を消去すると、当人だけでなく関わり合いのあるすべての人物の記憶から「その人」についての記憶が消えてしまう。記憶した側と記憶された側の記憶が等価である、というのはなかなか面白い。
これは消えた記憶──絆──を取り戻す物語。ここでは「絆=名前」というキーワードで表現されております。
ゲストキャラの「名前のない姉弟」を平野綾と神谷浩史が演じておりますが、特に平野綾が大熱演しておりました。平野ファンは観に行こう。

それにしても、いたるところでネタにされているにも関わらず、本家では至って大真面目にアノ台詞が使われておりますなぁ。
「そろそろ本気でいかせて貰うぜ」──ッてなぁ、お前ら最初から全力で当たれよ!
だからこそ『BLEACH』なのだろうが、観客としてはやはりツッこむ場面なのだろうか。是非とも腐女子のお姉様に訊いてみたい(笑)。


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