2008年12月11日木曜日

D-WARS ディー・ウォーズ

(D-WAR)

やっぱり『ヤンガリー』の監督らしいというか、作風はあまり変わらないのねえ。まぁ、最初からB級と割り切って観る分には構わぬのでしょうが。

ただ、映像的には特筆すべきものが多々あります。
ビジュアルは充分、世界に通用するでしょう。なのでついつい欲張ってしまいます。ああ、ビジュアルに費やす百分の一でいいから、脚本にも力を入れて貰いたい──と。

ひとつひとつのカットは素晴らしいし、アクションは見事ですが、場面のつながりがほとんど感じられないというのも珍しい。
500年前の韓国での因縁話と、現代LAがさっぱり連携しないというか、何の必然も感じられない。なんかもう強引にナレーションで説明してしまうあたり、監督は「自分の撮りたいアクション・シーンのみ撮った」というのがありありと判ってしまい、いっそ清々しいくらいである。

白昼、堂々と大蛇が街中に現れて大暴れするのはいいが、どこからどうやって現れるのかさっぱり判らない。突然、ビルの向こうからニュッと現れる。
暴れるだけ暴れて姿を消す。
また次の場面で別の場所に現れる。
だからどうやって移動してるんだよう。移動途中でも騒ぎになるんじゃないの? 騒ぎを起こしながら移動しているなら、次の場所では不意打ちは出来ないだろうに。
明らかにヒョンレ監督は途中経過などどうでもいいと考えているらしい。
大蛇が出現してから、人や車を蹴散らして大暴れするシチュエーションだけ、緻密に計算して撮影し、そこが終わると次の場面へのつながりなど考えない。

悪の軍団もなんだかよく判らない。FBIが軍団の潜伏場所を急襲しようとして返り討ちに遭うという場面もなあ。そもそも何故、FBIはその潜伏場所を突き止めたのか説明がないので、特殊部隊の人たちは一体、何しに登場してきたのか理解できない(笑)。
軍隊の出動もやけに手際が良く、対策本部の描写などさっぱりない。
つまり昔の日本の特撮番組と同じ感覚なのである。
「怪獣が出現>すぐに戦闘機が飛んでくる」という展開に説明など無用なのである。
そうは云っても実際にLAの街中で本物の戦車を使って撮影した戦闘シーンは実に迫力があって見事なので、野暮なツッコミはするべきではないのだろうか。

ツッコミどころの最たるものは、やはりクライマックスでしょう。
あの〈悪の宮殿〉みたいな場所ね。
そこはどこやねん!
明らかにアメリカではない。韓国でもない。きっと地球上ではない。
まったく何の説明もなく、主人公達は悪の軍団とともに異次元らしい場所に移動しているのである。
誰か驚けよ。一人でいいから「ここはどこ?」くらい訊けよ!

したがって〈邪龍ブラキ〉に追い詰められ、絶体絶命のピンチに陥った主人公を救うべく、遂に現れた善なる龍〈尊きイムギ〉も……。ものすごぉぉく唐突に、どこから現れたのか一切の説明もなく、無茶苦茶突然に乱入してくる。
怒濤の展開に開いた口が塞がらないというか、もう笑うしかない。

いやもう、ここまで穴だらけの脚本なのは、わざとやっているのか?
ツッコミ待ち?

「ドラゴン」と云いながら、東洋の龍をきちんとビジュアルで見せてくれたのは、もう拍手喝采ものですが。ここだけはこの作品の為に強調しておきたい。


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