痛快ガンアクション活劇です。イマイチだったTVシリーズとはまったく別物です。
「二〇年ぶりのお久しぶり~」とTVのスポットCMで小野坂昌也が云っておられましたが、『トライガン』は九八年製作のアニメだから正しくは「十二年ぶり」の誤りでしょう。
──とツッコミ入れようとしたら、劇中での時間経過が二〇年でした(笑)。
二〇年前に「ひょんなことから命を助けてやった銀行強盗とヴァッシュの因縁」と云う物語で、完全にオリジナルなストーリーです。だから面白い(笑)。
もうナイブスとか、〈ガン・ホー・ガンズ〉とか、〈ミカエルの眼〉とか、きれいさっぱり忘却されています。
監督がTVシリーズからの西村聡でしたが、脚本が小林靖子でした。へえ。個人的に私の浅い知識では「小林靖子は実写特撮番組の脚本が多い人」というイメージでしたから。でもベテランだし、却って過去のシリーズをよく知らない人の方が巧くいくのかしら。
と、考えてきて思い当たる節がありました。
そうか、シリーズ構成だった黒田洋介がいないのだ。だから面白いのかッ!(だって……ねえ?)
それにしてもメインキャラの声優さん達が勢揃いしているのは嬉しい。
小野坂昌也、速水奨、鶴ひろみ、雪野五月。懐かしいですなあ。
速水奨の関西弁は実にナチュラルです(笑)。
ゲストキャラが磯部勉と坂本真綾。もともと洋画ライクな声優さんが多い番組でしたが、劇場版でもその姿勢は健在でした。うむうむ。実に嬉しい。
無法の街で敵同士の陣営に加勢するヴァッシュとウルフウッドが銃撃戦の中で再会するとか、完全に西部劇チックな展開がお約束でいい感じ。
「ウルフウッド? なんでキミがそっちにいるの」
「それはこっちの台詞じゃ、トンガリ! そこを退けッ」
所々、原作のSF設定が入っていますが──プラントとか、ヴァッシュが歳をとらないとか──、それは気にしなくてもいいでしょう。
「お前、二〇年前の……アイツか。歳をとらねえのか?」と磯部勉の銀行強盗が呟く台詞がありますが、そういう磯部勉のキャラも二〇年前から変わらぬオヤジキャラだったので、そこはお互いにスルーしてあげろよ──の部分だけが唯一のツッコミ処ですね(笑)。
『鋼の錬金術師』とかをリメイクするんだったら、この劇場版を機会にして『トライガン』を再度、制作すればいいのに。原作も完結しているんだし。
まぁ、今度は黒田洋介抜きで(爆)。
今堀恒夫のスコアがイカしていていい感じデス。サントラCDもお薦めデス。
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