これはクライヴ・オーウェンの代表作である。
以後、彼は『シン・シティ』とか『インサイド・マン』なんかではなく、この『シューテム・アップ』の主演俳優として記憶されるでありましょう。俺的に。
云うまでもありませぬが、バカ映画です。
超バカ。
「弾丸(たま)んねー」というキャッチコピーがそれを見事に表しています。
ガン・アクションが好きな人以外お断り。
撃って撃って撃ちまくる。
妊婦が産気づいても撃ちまくる。
赤ちゃんが泣いても撃ちまくる。
車を運転しながら撃ちまくる。
ニンジン囓りながら撃ちまくる。
空から飛び降りたって撃ちまくる。
全編を貫くジョン・ウー愛!
なんと素晴らしい映画でしょう!
ここまで銃撃戦オンリーな作品は初めてです。
監督&脚本はマイケル・デイヴィス。ガンアクション・マニアなら一生ついて行こう(爆)。
パンフレットの解説によれば「自分が観たいアクション・シーン」を並べて、それを適当につなぎ合わせて脚本にしたという、実にイカす書き方をするお方です。『続・荒野の用心棒』が大好きらしいところも気に入った(笑)。
で、こんな脚本の書き方をすると、まず辻褄が合わなくなります。
案の定、全体の整合性は取れてません。
でも、だからどうした。
この世には辻褄が合わなくても許せる映画と許せない映画の二種類があるのである。コレは前者。
物理法則を無視した演出もあるが俺は許す。超OK。
しかし「クライヴ・オーウェンが赤ちゃんを守って戦う映画」と云うと既に『トゥモロー・ワールド』があったが、作風は水と油ですなあ。
クライヴ・オーウェン以外にも、モニカ・ベルッチ、ポール・ジアマッティらがいい味出してます。どいつもこいつもキャラが立ちすぎ。特にジアマッティが素敵です。
指紋認証システム装備の銃というバカ・アイテムを自慢する姿が素晴らしい。
しかしこれほど銃撃戦を展開し、弾丸バラ撒きながら、テーマが「銃規制しましょう」と云うのが一番笑えるかも。
実は重厚なテーマの社会派ドラマなんです(嘘)。
●余談
〈ジョン・ウー愛〉に溢れた映画というと、今年はもう一本『ホット・ファズ』があります。こちらも素晴らしい!
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