2008年3月27日木曜日

デッド・サイレンス

(DEAD SILENCE)

 もう直球ど真ん中なゴースト・ムービー。古典的幽霊譚。
 89分という尺もお手頃。
 最近、短めの映画ばかり観ているけど、本来はこれくらいが丁度いいよね。

 マニアックな拷問シーンがウリになってしまった(笑)スラッシャー映画『ソウ』シリーズの監督ジェームズ・ワン&脚本リー・ワネルのコンビが贈るホラー作品。
 元々、『ソウ』の次回作の企画だったが、『ソウ』があまりにヒットして続編、続々編と制作されるうちに――今秋には『ソウ5』だ!――後回しにされていったという不遇の企画。しかし血飛沫飛び散る映画ばっか撮ってるとやはり食傷するというか、別の映画も作りたくなるでしょう。

 『ソウ』の反動からか、この作品では残酷シーンは一切なし。
 血飛沫なし。
 突いたり、刺したり、斬ったりもしません。なんと画期的な(笑)。

 古典的な手法で恐怖を盛り上げる演出は、懐かしすぎて微笑ましくもある。
 あまりにスレたマニア向けではなく、ホラー初心者向けと申せましょう。
 スレてると怖がるより先に「よーしよしよし。次はアレか。キタキタキタ。外さないねえ」などと肯きながら観てしまいます(爆)。
 別にケナしている訳ではないですよ?
 とても巧く作られてます。バランスもいいし、手堅い。雰囲気たっぷりのプロダクション・デザインがいい仕事しています。

 不気味な腹話術人形が送り主不明のまま配達されて来たときから始まる連続殺人事件。
 やがて明らかになる過去の因縁話。呪われた血統。
 不遇のうちに亡くなった腹話術師の怨念が――

 人形ネタのホラーというと色々ありますが、腹話術限定となるとあまり思い浮かびませぬなあ。『マジック』くらいか。
 大体、腹話術人形は普通に撮ってもチト怖い。
 目玉がクリクリ動くし、口がカタンと開いたりするし。

 しかしクライマックスの演出方法が『ソウ』と同じなのには笑った。
 盛り上がる音楽。
 フラッシュバックで伏線シーンをコラージュし、「実はこうだったのだあッ」と真相を説明するあたりがそのまんま(笑)。ワン監督のスタイルなのかな。
 ちなみに音楽も『ソウ』と同じチャーリー・クロウザー。
 きっとワン監督はラブコメ映画を撮っても、最後にはどんでん返しを用意しないと気が済まない質なのかも知れない(爆)。
 『ソウ』は怖くて観られないという方でも、こっちなら大丈夫でしょう。

 まぁ、それにしても――
 映画を見終わって疑問に感じる部分がなきにしもあらず……。

 先祖代々、腹話術師の怨霊に祟られるのはいいとして(いいのか?)。
 そもそも何故に祟るのだろうか。
 酷い仕打ちで芸人生命を絶たれたことから恨まれる、とは云うものの。
 あの腹話術師は、そうされても仕方のないことをやっていたわけでしょう。
 恨むのは筋違いというか、そりゃ逆恨みぢゃん。
 まぁ、理屈が通じないからなお怖い、という訳なのかなぁ。誰かあの怨霊にツッ込んでほしいが、きっと聞く耳持たないんだろうなぁ。


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