世間一般的に大ブレイクしている海堂尊の原作小説の映画化。
〈このミステリーがすごい!〉大賞受賞作と云われてもなあ。イマイチ信用ならんのでスルーしてました。第一、SFだけでもいっぱいいっぱいなのに。
で、読まずに観たのですが。巧い。流石。
医療事故にまつわるミステリを実に巧みに描いています。邦画にしては面白いじゃないか。制作はTBSですが。
キャラの描き方と脚本力がすべて。
特撮は――心臓手術でドクンドクンいってる臓器くらいか(笑)。
難しいバチスタ手術の概要を解説しながら、医療チームの人間関係を描写していく。執刀医だけでなく、病理医、麻酔医、臨床工学医などの専門家の役割とか、誰が何をしながら手術をするのかの説明が、「手術を妨害しているのは誰なのか?」につながるので観ている側にも判りやすい。
犯人が判った!、と思ったら真犯人が!――という展開も本格ミステリです。
うーむ、そうだったのか。
実に巧みで、こりゃ医者でなければ書けんよなあ、というトリック。
でも判ってみると、あまり意外ではなかったというのは、贅沢な感想か。
不定愁訴外来、というのも勉強になりました(笑)。
患者の愚痴は聞くが、医者の愚痴は誰も聞いてくれない、というのは考えさせられますなあ。
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