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2008年11月7日金曜日

Xファイル:真実を求めて

(THE X-FILES : I want to believe)

これもまたTVシリーズの劇場版ですな(爆)。
もう邦画も洋画もないのか。

うーむ。懐かしい。
あのミステリアスな口笛のメロディが流れてくるイントロでニヤニヤしてしまいました。出来れば日本語吹替版では、矢島正明にナレーションを入れて貰いたい。日本版オリジナルの(笑)。
ついでにエンディングには〈LUNA SEA〉の「ラブ・ファントム」を流してもらいたい(爆)。

一作目の劇場版は実は未見。イマイチという評判があったので、TV放映時もスルーしています。
今回はTVシリーズ製作だったクリス・カーター自身が、監督・脚本・製作まで兼ねているので、もはや誰にも文句は云わせない的な態勢で臨んでおりますな。
劇場版第一作など無視している製作態度がいっそ清々しい。

で、実はこの作品はTVシリーズとも、劇場版第一作とも無関係。全くの独立した単独の作品なので、よく知らない人でも安心して観られます。
したがって、宇宙人もUFOもアブダクションもなし。
政府の暗躍、秘密の実験もなし。
まぁ、それだけが『Xファイル』ではないとは云え、ちょっと寂しい。

今回の題目は「超能力による犯罪捜査」。これだけ。
頻発する連続猟奇事件を言い当てる謎の神父さんの千里眼能力は本物なのか?
例によって「信じないわスカリー」と「信じたいぞモルダー」のコンビが難事件解決に挑むのですが、両者の関係だけはTVシリーズ完結後の設定なので、知らないと戸惑うかも(些細なことですが)。
一番戸惑うのは、シリーズを途中で観なくなってしまった私のような者か。
うーむ、いつの間に二人ともFBIを辞職していたのだ。
スカリーは医者になり、モルダーは世捨て人同然の生活を送っている。で、二人とも現役の捜査官から請われて捜査に復帰するという流れ。
やっぱり最終シーズンまで観ておかないと(笑)。

主役二人以外はすべて新規設定のキャラかと思いきや、クライマックスでかつての上司スキナーが登場して助っ人として大活躍。
モルダーより見せ場がある(笑)。
こうなったらドゲット捜査官も出して欲しかった(ロバート・パトリックは今はどうしているのでしょうねえ?)。

全体として、完全に独立した一話完結型のエピソードである分、ちょっと物足りない感が漂ってしまいましたが、サスペンス・ミステリとしては十分合格でしょう。
まぁ、例によって「神父さんの千里眼」には、合理的なスカリー解釈と、非合理なモルダー解釈のどちらも成立するので、観客は好きな方を選んで下さいというスタンス。
ただし、スカリー解釈は合理的だが、なんか殺伐として人間不審になる解釈なので、やはりモルダー解釈の方が……。

連続猟奇殺人の描写は、昨今の『ソウ』とか『ホステル』とかもあるので、今更『Xファイル』でやらなくても良かったような気がするのですが……。
製作に難航して、ちょっと時機を逸した感は否めませぬ(汗)。


●余談
DVDで『Xファイル傑作選』というのがリリースされていた。
これは全九シーズンから、各シーズンのベスト・エピソードをチョイスしたDVD-BOX。知っているエピソードだけ見ても、これはなかなかいい。
但し、日本語吹替版のキャストがレンタルビデオ版なのは……。

個人的には、TV放映時の「モルダー:風間杜夫、スカリー:戸田恵子」の方が好きです。
レンタル版では「モルダー:小杉十郎太、スカリー:相沢恵子」なので、これはなあ。悪くはないのだが。
吹替脚本がビミョーにTV版の方が言い回しが巧いと思う。翻訳者の差かなあ。

それに何より、第一シーズンの最高傑作「海の彼方に」でのゲスト俳優であるブラッド・ドゥーリフの吹替は野沢那智の鬼気迫る吹替でないと……。

最終シーズンまでつまみ食いしたい人にはお勧めか?


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X-ファイル 真実を求めて (角川文庫)
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