「心“HEART”」じゃないのね。
イラクで爆弾処理に従事する兵隊の過酷な体験を描く。
爆弾解体でここまでギリギリと神経をすり減らす映画は『ジャガーノート』以来です。
戦争映画としては『プラトーン』並の傑作でありましょ。過酷な体験、という意味ではまさに匹敵しますな。
やはり今年のオスカー作品賞最有力候補と云われるだけのことはあります。
但し、あまりにもハード且つシリアスな作品なので、観ていてかなり疲れます。いやもう、ヘトヘト。
映像も、手持ちカメラを多用するドキュメンタリータッチで、あまりにもリアル。音楽もほとんど付かない。
登場する爆弾も、一般的地雷から、タイマー付、受信機付、果ては自爆目的の人間爆弾まで、多種多様。
おまけにイラクは暑いわ、言葉は通じないわ、野次馬なのかテロリストなのか見分けが付かないという状況が更に神経をすり減らす。これは怖い。
注意。爆弾解体現場付近でケータイ電話を使用しているとテロリストと間違われて撃たれるので気をつけましょう(そんな人おらんか)。
女性監督なのにハードな社会派作品ばかり撮っているキャスリン・ビグロウですが、たまにはもっと楽しい映画を撮ってくれないものか。
元・旦那のジェームズ・キャメロンとは正反対ですねえ。彼の方はエンタテイメント作品に徹しておりますが。
しかしこんな過酷な爆弾解体に取り憑かれた兵隊の異常な心理というのも怖い。神経が麻痺しているというか、冒頭の「戦争は麻薬である」という言葉の意味がひしひしと伝わってきて、なおのこと怖い。
うーむ。あまりにも重たすぎて疲れてしまいました。
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