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2009年6月13日土曜日

ターミネーター4

(TERMINATOR : SALVATION)

♪ででんででんでん ででんででんでん♪

うわ。ダニー・エルフマンの編曲か(笑)。


最近、科学の発達が映画製作にも影響を与えているのだろうか。いや特撮とかCGとかではなく。
量子論的多世界解釈が脚本に影響を与えているというか、最近はやたらと別設定、別バージョン、平行宇宙な、前作は無かったことにして下さい的な続編とかが多いような気がする。『スタートレック』もそうでしたね(笑)。

邦題では『4』と銘打っていますが、原題にはシリーズ番号を打っていないあたりに、何となく別シリーズな感じがします。まぁ、新三部作だそうだし。
細かいことを突いていけば『T1』の頃は80年代の映画だったので、最終戦争は1997年という設定でしたが、続編が制作される度に歴史が改変されていくような(笑)。

今回からは未来を舞台に、機械と人類の壮絶な戦争が……。
うーむ。ジェイムズ・キャメロンが低予算故に回避してきた未来の戦争場面を、遂に正面切って描けるようになったか、と思うと感慨深いものがあります。
しかしSF映画ファンとしてはどうなんですかね。

最終戦争後の荒廃した未来、廃墟と化した都市、人類と機械との戦争など、ネタとしてはありふれているよなあ。
多額の予算をかけた壮大なSF戦争映画ではあるのですが、どうしても「どこかで見た景色」という感じがつきまとってしまうのは、観ている側の年齢の所為か。若年層的にはこれがスタンダードになるのか。

人気シリーズだし、私も好きなんですが、あまり意外性のある物語ではなかったなあ。マーカスの設定とか……。
一番意外性があったのは、今までは機械軍の標的が人類側の救世主ジョン・コナーであったのに、今回は標的がコナーの父親であるカイル・リースになったことでしょうか。これは巧いと感じました。
三十代のジョンが、2018年現在では十代の少年である父親を守らねばならないという展開がいい。CGやら特撮よりも、この設定が今作の肝でしょう。

で、いずれは成長し、タイムマシンで過去に飛ぶカイル役がアントン・イェルチン。おお、チェコフじゃねえか(笑)。
ついこの前も『スタートレック』を観たばかりだぞ。よく出てるなあ。じゃあ来週の『トランスフォーマー:リベンジ』にも出ていたりは……しないか。

配役的にはクリスチャン・ベイルとか、ヘレン・ボナム・カーターとか、今までのシリーズの役者さんからはガラリと変わってしまいましたねえ。個人的には旧三部作皆勤賞な精神科医シルバーマン先生(アール・ボーエン)を出して欲しかったが、そこはもうスッパリと切ってしまいましたね。ちょっと残念。
まぁ「あいるびーばっく」のセリフを今回も使用する辺り、前シリーズからのネタの採用と不採用の境界がどこにあるのか、よく判りませぬ(笑)。
ちまちまと『T2』でワンカットのみ登場した未来のジョン・コナーの顔面に傷があった原因を『T4』でフォローしていたりするあたりがマニアック。

で、シルバーマン先生は出番無かったのに、もっと出しづらい〈あの方〉を登場させたりしますな。
うわ、州知事閣下! ひょっとしてこれもCGなのか?
ここだけちょっとビックリ。


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