2009年5月1日金曜日

パニッシャー:ウォーゾーン

(PUNISHER : WAR ZONE)

マーヴェル・コミックスは『パニッシャー』が大好きらしい(笑)。
89年版、04年版に続いて、三度目の映画化である。そんなに頻繁にリメイクするほど人気あるのか。『スパイダーマン』や『X-MEN』に比べると、華がなく地味な作品なんだけどねえ。

かつて私は、「アメコミの映画化の部類では失敗した方に分類される」とカテゴライズしましたが、遂にその評価が覆る日がやって参りました。
三度目の正直。
やればできる子だったのねえ(笑)。

腕のいい製作者と監督にかかれば、地味な作品も面白くなるのである。
ゲイル・アン・ハード製作の映画は無条件に信じよう、と決めておりましたが、さすがに『パニッシャー』はどうよ? と疑念を抱いていた不明を恥じよう。
監督は『フーリガン』(05)のレクシー・アレクサンダー。
製作も監督も女性だというのが笑える。
男臭さがぷんぷん漂う銃撃戦オンリーな映画なんですが(笑)。

今回はもう潔い。ヒーロー誕生の経緯など丁寧に説明するとテンポが落ちるという定理がまた証明されました。
大体、04年版もそれをやらかして失敗したのである。
特に04年版では、徐々にパニッシャーの行為がエスカレートしていく過程が不評でした。「その近所のおばちゃんが嫌がらせするようなパニッシュメントは何だ!」と酷評されていましたが、今度は違うぞ。

パニッシャーのパニッシュメントは殺戮あるのみ。
悪党は殺す。
手下も殺す。
親族でも殺す。
降参しても許さない。

ブレない漢、パニッシャー。
やりすぎな漢、パニッシャー。

そして固い決意と信念を秘めているだけに、過ちも犯す。なんせ悪人ではない潜入捜査官まで容赦なく射殺してしまうのである。
あとになって後悔し、苦悩しつつも、それでも信念を貫き通すパニッシャーという描写が、業を背負ってしまった男の姿となるのである。云い訳はしない。責任転嫁もしない。良心の呵責に耐えながら、でも生き方は変えない。
ハードボイルドとはこれぢゃ。

ドルフ・ラングレンのスカタン・アクション映画(89年版ね)とは描写力が雲泥の差です。このあたりに女性監督の繊細さが発揮されているのだろうか。
「カッコいい男ってのはこうなのよ!」という主張のようにも思える。

しかしはっきり云って、かなり傍迷惑なキャラなんですが。

今までの映画化の失敗は、すべてパニッシャーを何とか正義の味方として描こうと無理していたからだというのがよく判ります。
〈正義の味方〉描写を止めてしまえば、こんなに面白くなるじゃないか(笑)。
この深刻さと、痛快銃撃戦の描写のバランスの取り方が絶妙です。そして覚悟を決めている真剣な男の姿が、傍から見るとバカっぽく見えるというユーモアも忘れない。

出演俳優も玄人受けしそうな脇役ばかり(笑)。
パニッシャー役からしてレイ・スティーヴンソン。あのTVシリーズ『ROMA[ローマ]』で兵士プッロを演じていた方ですが。
やはり吹替版では、てらそままさき(キンタロスですよ)に演じて戴きたい。


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